各種羽化実験の実績

稲作では様々な稲の病害虫に対処する為に、田植前の苗に箱処理剤(殺虫殺菌剤)が施用されています。ある大学教授はこの箱処理剤がアキアカネの減少に影響したのではないかと指摘しました。そのようなことから、私たちの兄弟団体のNPO法人たつの・赤トンボを増やそう会(以下、NPOいう)は、その方のアドバイスをもとに、田んぼに飼育カゴを設置してアキアカネのヤゴや卵を放流し、主流として使われている農薬に替えて農薬Dを使う実験を進めました。
しかし、水やエサの確保、そして天敵や水温等の問題が立ちはだかり、困難の連続でした。例えば農薬の影響以前にヤゴが天敵(オタマジャクシ、ガムシ等)に食べられてしまうのです。NPOは平成20年よりそのようなアキアカネの人工飼育に取組み、初めは失敗続きでしたが、試行錯誤を重ねながら、平成27年には303匹の羽化に成功しました。過去のトロ箱等を含めた全体の羽化実績は次の通りです。
平成23年 15匹、24年 68匹、25年 95匹 26年 99匹、27年 303匹 28年 185匹

田んぼでの羽化数の推移

平成28年はトロ箱に天敵が侵入した為、全体の羽化数は185匹に減少しましたが、飼育カゴ等の改善で田んぼでの羽化数が68匹と、大幅に増加しました。その結果、農薬Dがアキアカネや他の水生生物に最も優しい農薬であることがより明確になりました。田んぼで農薬Dを使用した実績推移は下のグラフと推移表をご覧下さい。

たつの赤とんぼ米研究会の活動

当会(たつの赤とんぼ米研究会)はこのようなNPOの実験結果に基づき、アキアカネに優しい箱処理剤(殺虫殺菌剤)の使用によってアキアカネが羽化することを実証し、具体的な農法として確立すべく実践しています。そしてまた、このような今までにない生物による安全性の検証に加え、農薬及び化学肥料も減らして、”ひょうご推奨ブランド”も取得しました。